今週一本目。
【カール・ラガーフェルドスケッチで語る人生】
カールラガーフェルド。最高のデザイナー。
彼の舌は自らを「陰険な目付き」や「謙虚」と称す割に滑らかに動いていた。幼少期の頃の話から、デザイナーの地位を築く流れ、その時代ごとの彼の容姿を滑らかにスケッチして行く様は老年の技量を垣間見せた。ディティールの正確さと、しかしそれに比例した大雑把かつシンプルな線は見物だった。
これこそが"デザイナー"であり、自分自身の指標を持ち合わせる人間が如何に生きにくいか、如何に自由であるかをスケッチブックとマーカー1本と、自らで語り尽くした。
ラガーフェルドはCHANEL、クロエ、フェンディなど様々なブランドでデザインをしてきたデザイナーである。独自のファッションセンスは、並々たる人間に真似出来るものではあるまい。
デザイナーを目指すことを決めた私にとって、美しい線と、彼の堂々たる技量は勉強になった。そして彼の思想は、私のような偏屈な人間にインスピレーションを与えてくれた。